皆さんは人見絹枝という人をご存知ですか?
女性がスポーツをすることすら珍しかった大正時代に、日本女性として初のオリンピックメダリストになるなど、陸上競技で世界的にも輝かしい成績をおさめた、女性陸上の開拓者です。
その人見絹枝の生涯を漫画で描いたのが、比古地朔弥先生の「ライジング・ガール」。
読んでみて、この人の伝記は比古地先生が描いて正解だ!と思いました。スピード感や躍動感が半端なく出ているし、当時の女性の立場ならではの苦悩など、微妙な表情もよく表現されている。最後まで一気に読めちゃいましたね。
正直言って、人見絹枝がいくらすごいといってもやはり大正時代の記録です、今の陸上競技レベルから見れば、当たり前ですが数字的には大いに劣るものばかり。ですからただ単に人見絹枝の記録を数字でざっと見ただけの状態では、今の人は「ふ~ん、当時としてはすごかったんだね」で終わってしまうでしょう。
ところが漫画で生き様を追いつつ読んでいくと、「本当にすごい人だったんだ」と思えてくる。それは単に記録だけでなく、人見絹枝の実直さやひたむきさまでが伝わってくるからなんだと思います。
比古地先生自身が人見絹枝の生き様に惹かれ、この人についての漫画を描きたいと熱望していたのが実現したのがこの作品だそうですが、本当にその意気込みが伝わってくるようないい出来だと思います!